2001 : Various Odyssey

Posted on Saturday, 05 Jan, 2002 at 14:03

実家に帰る度にいろんな店が増えていってる事に毎回驚く。
国道沿いの大型電気店やアウトレットモール、最近は大型薬局もあるし、
さそがし便利になったことだろう、と他人事のように思う。
近くにいろいろ店が出来るのは喜ばしいことだけど、
遠くに出掛けなくて済むというのもつまらなさそうな気がする。
世界が閉じてしまうような感じで。
自分自身もかなり出不精で、できるだけ近くで何でも済ませたいタイプの人間だけど、
最終的にはじっとしていられなくなって、
彷徨うような果てしない旅に憧れ空想に浸り近所の喫茶店でコーヒーをすするのでした。
ま、でも去年はよく旅行した1年で、ちょうど1年前は和歌山県の熊野に出掛けていた。
その後は春にフランスとチェコとオーストリアを廻り、
5月には鎌倉、夏には岐阜に行って、秋には山梨、それから2度目の熊野、で年末には東京。
そんな具合に、満喫したかどうかは分からないけど、できるだけウロチョロ出掛けたのでした。
それにしても熊野の自然と山梨の自然は対照的だった。
熊野には随分前から行ってみたいと思っていて、
それがやっと去年実現して結局2度も出掛けたけど、ほんとに神々しい感じがした。
山の連なり方や開け方、樹木の生え方、色…。
ある意味排他的で人を寄せ付けないような張りつめた空気が満ちていたように思う。
一方、山梨の風景は暖かく優しい印象がある。
日本昔話みたいなほのぼのとした自然。
山梨はずっとそこに居ると何か忘れさせてくれそうな雰囲気で、
熊野は逆に何かを思い起こさせるような力があった。
どちらにもそれぞれ違ったそんな怖さがボクには興味深かった。
それは例えば京都や鎌倉なんかだと、それらしい景色を眺めて
「あぁ、鎌倉だな」って安心感みたいなものがあるんだけど、
熊野なんかは(もちろん観光名所はあるけど)そういう安心感みたいなものは全くなくて
「なんだここは!?」という不思議さに自分が支配される。
まぁ、とにかく1度遊びに行ってみてはいかがでしょう。
ちなみにボクは熊野(新宮)出身の中上健次という作家がすごく好きで
その影響で熊野にも興味を持った訳です。
好きなのは『岬』『枯木灘』『地の果て至上の時』『千年の愉楽』『奇蹟』など。
こんなに生命力のある文章読んだことないというほどなので文学好きな方は是非。
それから、なんと今年は、ワールドカップでポルトガル代表を観に韓国に2週間程行く予定。
ところで韓国には狂牛病や梅雨ってあるんでしょうか?

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