FOR EVER WITTGENSTEIN

Posted on Friday, 05 Mar, 2010 at 03:26

先日、とある先輩デザイナーから、
どうでもいいことばかり書かずにデザインとかクリエイションとか
仕事にまつわることを書け!とお叱りを受けました。
(もちろん本気で怒鳴られたわけではありません)

なるほど、そう考える人もあるでしょう。

でもデザインてフィールドに限界あるわけじゃないでしょ?

予め用意されたカテゴリーに自分をフィットさせる必要もないでしょ?

ここにいろ!って言われても、そんなの無視してどこかに行ってもいいわけですよ。

そんな反論もしましたけれど、また別の日、友人に誘われて、
シャベルといういわゆるクリエイターの集いのような所に参加してみました。

そんなにかたい感じじゃなくて、それぞれ自分の好きなものを紹介して、
それについて質問したり、そこから別のところに広がったり。。。

そこで、僕はヴィトゲンシュタインを紹介しました。

一番最初に彼の名を知ったのはデレク・ジャーマンの映画でした。

見たけど記憶に全くありません。
全然おもしろくなかったような気がします。

でも色々自分の好きなモノを探ったりしていくうちに再度彼の名を見聞きするようになったのです。

で、『論理哲学論考』『哲学探究』『色彩について』とか読み進んでいきました。

目からウロコでした。

「語の意味とは、言語内におけるその語の使用法である」

意味とか言語とか表現とかコミュニケーションに悩んでたというか考えてた時期だったので、
この1フレーズでかなりその謎が解けたような気がしたのです。

僕らは、まず辞書(のようなもの)があって、
それに従うように言葉を選びなさいと教わってきたし、
実際、意味を調べる時にも辞書を使うけど、
言語の歴史をイメージしたら、絶対にまず辞書があったとは考えられないし、
「使用」が先にあって、その「用法」を体系化させたものが「辞書」なはずなんです。

ま、そんなことはどうでもよくて、
自分のこれからやろうとすることや、今やってることに意味はあるのか?と問いたくなることもあるけど、
そこに予め用意された意味なんてなくて、
それがどのように使用されるかで意味は決定されるのです。
デザインも同じく。

でも「語りえぬことについては,沈黙するしかない」のでした。

おまけの論理哲学論考

Tags: ,